ナラシノ在住

習志野在住学生.読書・勉強・活動ログ.

「レポートの組み立て方」を読んだ

レポートの組み立て方 (ちくま学芸文庫)

レポートの組み立て方 (ちくま学芸文庫)

 

配属されたゼミの教授から,(がっつり要修正を通達されるよ!と告知された)レポート課題が出た.自分の文章の書き方と向き合う良い機会だと思い,本書を通読しながらレポートに取り組んだ.   参考になった点をまとめた.

重点先行主義に徹すること

大事なことを先に言えということ.レポート,論文,報告書などを読者に対して,“つまり,何をしたのか,分かったのか"を最初に伝えることで、概要を把握できるようにする.詳細を知りたい読者には,さらに読み進めて貰えばよいようにする.
新聞のリード文なんかが,重点先行主義になっているのは本書を読んで実感した.確かに新聞を読むときは記事の頭の方だけ読んで、ふーんって感じで次の記事に進む.そうしないと読みきれない.レポートや論文も同じ.読者に必要な最低限箇所だけ読みとってもらうようして,無駄な手間を省く.

意見と事実の区別をつける

「すぐれた」とか「便利な」などの表現はすべて主観が入った"意見". 当然かもしれないけど事実は,「証拠をあげて裏が取れる事象」のことを指すから,主観表現を含んではならない.

事実を書くときに留意すべき3点を本文から引用する

(a)その事実に関する情報の中で,何を書き,何を捨てるのかを十分に吟味せよ.

(b)それを,ぼかした表現にせずに、できるだけ明確に書け.

(c)事実の記述には主観の混入を避けよ.

明確なことばを使った文章を書くこと

本書ではたびたび日本語が重点先行を取りづらい文構造であることを述べている. それは,

“英語がSVO型をとり重要な動詞が先頭にくる一方で,日本語はSOV型の目的が先行してしまう構造をとる”

からと説明している.確かに日本語では簡単な文でも, Aさんは,XXしました.△△なので.とは話さない.あと,名詞につく修飾節,形容詞も英語では関係代名詞でまとめて後ろに持っていけるけど,日本語はできない.

それから,著者は”日本人は明確な表現を避けようとする習性をもつ”と書いている.

そこでいちばん大切な生活の心得は,異を立て角つき合わぬこと,みんなに同調することであった.
・・・中略・・・
そういう言語環境のなかで育ってきた私たちは、レポートを書くときも「あまり明確な、断定的な書き方は
読む人にわるい」と思う.また、「ほかの考え方をする可能性だってあるのに、自分の意見を一方的に押し
付けるのは図々しい」
・・・

このあたりは,一番共感できた.
自分はよく「・・・と考えられる」という表現を使うが,これも相手に最終的な判断を任せているだけ,と書籍中で一刀両断されてしまった….日本人らしくなく書くなら「・・・と考える」と断言するべき

外観から述べ,詳細な内容を書く

この考えも,重点先行主義の派生だ.書籍内では,道案内を例に記述していた. 事象の大枠を捉え,それから細部の説明をしていくように文章を書くこと.

逆茂木型の文にならないように

文の幹は何かを考えて文章を書きなさいということ. 本書では,「AとBが出会いやがて結婚した」こと(文の幹)を説明する文章で逆茂木型文章の例とそれに対し修正を加えたものを載せいていた.

逆茂木型になってしまうのは、上述した日本語の言語構造の,特に修飾、形容詞が名詞の前にきてしまうことが起因となっている.

読んでみて

“レポート、論文、報告書は自分が苦労したとか,便利になるとか,主観的なものを伝えるものではない”

ことを頭にいれておかないといけない.これは意識しているようで,できていなかった.あくまで、技術・資産としてユーザ(読者)の役に立つように作成するのがレポートや論文なんだ.これを理解していないと,なぜ重点先行を行うのかも理解できないだろう.